一般社団法人 ラテンアメリカ協会 - 中南米及びラテンアメリカの情報発信センター
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Cathedral of Bogota, built between 1807 and 1823
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講演会・セミナーのご案内

  浅利秀樹 駐ウルグアイ国特命全権大使講演会【後援:日本ウルグアイ協会】「ビジネスチャンスの宝庫:ウルグアイ」:2024年5月17日(金)午前10時から11時30分(日本時間)
  「ラテンアメリカなるほどトーク」2024年度第2回「パナマ運河の干ばつによる通航制限と世界の海運業への影響」2024年5月22日(水)21:00-22:30(日本時間)

新着情報・協会からのお知らせ

  講演会報告:JICA中南米2所長(江口 雅之ブラジル事務所長、篠 克彦ホンジュラス事務所長)講演会:2024年4月16日 10:00~11:30am (日本時間)
  ラテンアメリカ・カリブ研究所レポート ILAC2024-3 2024 年 4月「歴史から見たラテンアメリカのかたちーその 7: 20 世紀前半の米帝国主義」渡邉利夫
  講演会報告:「ラテンアメリカなるほどトーク」2024年度第1回」「日本の古典をスペイン語の世界へー翻訳の苦労と楽しみー」伊藤昌輝氏 元駐ベネズエラ大使
  ラテンアメリカ・カリブ研究所レポート ILAC2024-2 2024 年 4月「ラテンアメリカ・カリブ地域における脱炭素化:その進捗状況、資金ニーズと政策手段」桑山幹夫
  講演会報告:JICA中南米2所長(武田浩幸アルゼンチン支所所長、小園勝エルサルバドル事務所長)講演会:2024年2月29日(木)10:00~11:40(日本時間)
  講演会報告:峰尾 洋一氏 丸紅経済研究所「最近のベネズエラ政策に透けるバイデン政権の中南米への見方」2024年3月15日(金)10:00~12:00
  講演会報告:山内 弘志氏 アルゼンチン駐箚特命全権大使「ミレイ新政権下のアルゼンチンの行方」2024年3月11日(月)10:45~12:00(日本時間)

関連情報・その他のお知らせ

  在日ベネズエラ大使館からオンライン・シンポジウムのお知らせ「ベネズエラ大統領選挙とアメリカの現在~これからの世界をどうみるか~」2024年4月30日(火)17:00-20:00
  国際交流サービス協会からのお知らせ:「2024度春 外務省在外公館専門調査員公募」
  在日コスタリカ大使館、国連大学、在日フランス大使館共催「東京ブルートーク2024:持続可能で健全な海を目指して」開催のお知らせ2024年5月9日(木)14:00-16:30@国連大学本部 1F アネックススペース
  一般社団法人 日本外交協会からのお知らせ:外務省 野口 泰 中南米局長講演会「我が国の中南米外交」(仮題)2024年4月19日(金)15:30-17:00@ハイブリッド(会場:日本プレスセンタービル9階)
  財務省財務総合政策研究所フィナンシャル・レビュー第155号掲載論文のご紹介:自由貿易協定における履行確保手続の発展― 米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の労働・環境を題材としてー
  在日ウルグアイ大使館よりのお知らせ:ウルグアイ外務省からLED照明器具・技術関連のウルグアイ在企業(Formas Proyectos LED社)の紹介:日本企業からの輸出
  中南米16カ国の駐日大使等による能登半島お見舞い訪問(「X」投稿と関連報道)

ラテンアメリカ新型コロナウイルス感染状況

ラテンアメリカにおける、新型コロナウィルスの感染状況は下記よりご覧いただけます。

ラテンアメリカ新型コロナウィルス感染状況

インターアメリカン・ダイアログ共催セミナー

米国シンクタンク インターアメリカン・ダイアログとの年次共催セミナーの案内と2015年度からのセミナー概要報告は下記よりご覧になれます。

インターアメリカン・ダイアログ共催セミナー

有識者インタビュー

政治・経済から社会・文化とさまざまな分野の有識者インタビュー。有識者「紹介」、「概要」は日本語、 「本文」は有識者の回答用使用言語で掲載しています。下記よりご覧になれます。

今回はビクトリア・エウヘニア・フランコリーノ・エスレパク 駐日ウルグアイ大使へのインタビューです。

有識者インタビュー

イベントのご案内

4月
27
2024
ペルー映画『革命する大地』4/27(土)日本公開
4月 27 @ 09:07 – 10:07

ペルー映画『革命する大地』4/27(土)日本公開

原題:LA REVOLUCIÓN Y LA TIERRA
監督:ゴンサロ・ベナべンテ・セコ
出演:フェデリコ・ガルシア(映画監督)、フランシスコ・モラレス・ベルムデス(元ペルー大統領)ほか
ペルー/2019年/スペイン語・英語/111分
4月27日(土)より新宿K’s cinemaほかで全国順次公開

https://www.buenawayka.info/re-tierra

 2019年にペルー本国で公開され、9万⼈以上を動員し、ペルードキュメンタリー史上最⼤のヒット作となり、2021年の総選挙前にテレビ放映も予定されていた。しかし、この映画が⼤衆に及ぼす影響を恐れた保守派が放送の延期を求めたとも⾔われている。
 ペルー革命前夜として、スペインからの独立を宣言してもなお続くスペイン植民地時代からの半封建主義的なペルーの社会構造が、アーカイブ映像と多数のインタビューや引用作品によって丁寧に語られていく。ペルーの国民的作家あるマリア・ホセ・アルゲダスや農民リーダーらが当時を振り返り告白する。
 そして舞台は徐々に運命の1968年へと加速する。ペルー革命からベラスコ政権の瓦解まで、社会の変化を映画は鮮明に映し取った。
  ペルー革命から約50年、今も政治的混迷が続くペルー。この先、ペルーはどこへ向かうのか?
暴力や銃以上に記憶された映像や物語が私たちの味方であることを問い直す。本作は革命によって社会に、民衆に何をもたらすのかを突き付けるドキュメンタリーなのだ。

5月
3
2024
第5回 ラテンアメリカへの道フェスティバル
5月 3 @ 11:00 – 19:00

第5回 ラテンアメリカへの道フェスティバル

日時:2024年5月3日~5日 11:00~19:00
会場:お台場デッキ
主催:C-A-L 実行委員会/日本ラテンアメリカ文化交流協会
https://www.cal-odaiba.com/

5月
4
2024
シンコ・デ・マヨ・ジャパン 2024
5月 4 – 5月 5 終日

シンコ・デ・マヨ・ジャパン 2024

2024年5月4日(土) 5日(日) 北区 王子の飛鳥山公園では「シンコ ・デ・マヨ 2024」が開催されます。5年ぶりの開催となる、メキシコの祝日「Cinco de Mayo」をお祝いするイベントで、毎回ラテンミュージック&ダンス、北・中・南米各国の国際色豊かなフード&ドリンク等が楽しめます。

日程:5月4日(土)、5日(日)
開催場所:飛鳥山公園(北区王子)

https://www.cincodemayo.tokyo/

第5回 ラテンアメリカへの道フェスティバル
5月 4 @ 11:00 – 19:00

第5回 ラテンアメリカへの道フェスティバル

日時:2024年5月3日~5日 11:00~19:00
会場:お台場デッキ
主催:C-A-L 実行委員会/日本ラテンアメリカ文化交流協会
https://www.cal-odaiba.com/

5月
5
2024
第5回 ラテンアメリカへの道フェスティバル
5月 5 @ 11:00 – 19:00

第5回 ラテンアメリカへの道フェスティバル

日時:2024年5月3日~5日 11:00~19:00
会場:お台場デッキ
主催:C-A-L 実行委員会/日本ラテンアメリカ文化交流協会
https://www.cal-odaiba.com/

5月
6
2024
ラテン・カリビアン スピリッツフェスタ 2024 in 東京
5月 6 @ 12:00 – 18:00

ラテン・カリビアン スピリッツフェスタ 2024 in 東京

日時: 2024年5月6日(月祝) 12:00~18:00
会場: RIDE/天王洲キャナルガーデン(天王洲アイル)
チケット: 5,000円(前売り)/6,000円(当日) ※再入場可
[お子様(20歳未満)無料 / ペット(テラスのみ)
雨天決行(室内会場あり)]

コンテンツ: 各国ごとのお酒の紹介 / カクテル&フリーテイスティング / カクテルワークショップ /
出展ブランドのボトル販売(運営:武蔵屋、※ボトルの持ち帰り可能)/ フードトラックより各国フードの販売 /
ラテンマーケット(雑貨や民芸品などの販売) / ラテン音楽

https://latincaribbeanfesta.com/

5月
7
2024
メキシコ・日本アミーゴ会からのお知らせ:メキシコ歴史文化講演会(全3回)
5月 7 @ 16:00 – 18:00

2024年メキシコ歴史文化講演会(全3回)『特別展 古代メキシコ-マヤ、アステカ、テオティワカン』にちなみ

~アステカ・テオティワカン・マヤ文明について~

メキシコ・日本アミ-ゴ会は日墨の友好親善の促進とメキシコの理解を深める目的で2009年から「メキシコ歴史・文化講演会」を毎年開催してきましたが、2020年の新コロナ禍の伝搬後、4年間休止してきました。

2023年度に至り日本政府がコロナ禍特別措置を解除したこともあり、再開を準備しましたが会場確保に問題があり、止むを得ず2024年度に延期し下記の通り、再開することにしました。

特に、在日メキシコ大使館からも要請があり、2023年6月に東京で開幕し、その後福岡を巡回し、現在、大阪で開催中の『特別展 古代メキシコ-マヤ、アステカ、テオティワカン』に関連したテーマと研究者を講師に選定し、古代メキシコ文明の実像に迫るべく、下記の通り全3回の講演会を開催します。お誘いあわせてお出かけください。

●開催概要(各回共通) ☆

日時 ① 2024年 3月21日(木)
② 2024年 4月11日(木)
③ 2024年 5月07日(火)
いずれも、16:00~18:00 (開場15:30)
会場 ①・② 在日メキシコ大使館 別館5階「エスパシオ・メヒカ-ノ」
③ メキシコよりオンライン配信(Zoom)(日本時間16:00~18:00)
但し「エスパシオ・メヒカ-ノ」にてもスクリ-ン(大画面)で上映予定ゆえ会場での参加も可能。
定員 先着順100名(会員・非会員を問わず)
参加費 無料
主催 メキシコ・日本アミーゴ会
協力 在日メキシコ大使館、(一社)ラテンアメリカ協会 (予定)
お申し込み
  • メキシコ・日本アミーゴ会 (info@mex-jpn-amigo.org) へ「講座名①②③・参加者氏名(フリガナ)・メールアドレス・所属(アミーゴ会員)or案内の入手先」を明記してメールで直接お申し込み下さい。
  • 詳細は添付資料(PDF)か、アミーゴ会HPを参照ください。
5月
18
2024
アンデス文明研究会 定例講座(2024年 5月)
5月 18 @ 14:00 – 17:00

アンデス文明研究会 定例講座 2024年 5月

【日 時】 2024年5月18日(土)14:00~17:00 
【講 師】 山本 睦(山形大学准教授)
【テ-マ】 「エクアドル南部からみたアンデス形成期社会の動態」
【場 所】 対面での講座再開となります。
      東京外国語大学本郷サテライト 4階会議室  
      https://loco.yahoo.co.jp/place/g-qJW7isvC0-U/map/?bm=sydd_spt_slo_p_ttl
【受講料】 以下のアンデス文明研究会 HP ご参照
https://andesken.jimdofree.com/
【参加申込メール送付先】
To: andesken55@gmail.com
Cc: kazum.mori@nifty.com

5月
25
2024
カリブ・ラテンアメリカストリート2024
5月 25 – 5月 26 終日

日時:5月25日~26日
場所:隅田公園そよ風ひろば(墨田区向島1-3)
主催:カリブ・ラテンアメリカストリート実行委員会
入場無料・雨天決行

https://tokyofesta.com/23ku/11612/

アストライアの会からのお知らせ:「世界古代文明の謎を探る」(85)遥かなるプレ・インカ文明概観 2024年5月25日(土)午後2時~5時@としま区民センター会議室401
5月 25 @ 14:00 – 17:00

発掘によりアンデスの古き文明は姿を現す

南米のアンデス地方一帯に栄えた古代文明と言えば、まずインカ王国が真っ先に思い浮かぶのだが、インカの時代は15世紀から16世紀にかけての約100年に過ぎない。

それより遥かに古い時代から多様で豊饒(ほうじょう)な文明が、時をたがえながら幾つも花開いていた。インカはむしろそれらの王国とその文化を統合した後継者と言えなくもない。

まず紀元前1000年頃からペルー北部に起こった「チャビン文化」が、広範囲に普遍的な広がりを持つ文化として登場した。その後「ナスカ」、「ティワナク」、「モチェ」、「ワリ」、「シカン」、「チムー」文化などが相次いで形作られる。

つまり約1500年の長きに亘(わた)りこの地方に刮目(かつもく)すべき文明が存在したことになる。

ちなみに右の図はモチェ文化跡から出土した魔術師なるものである。生首をつかみ牙をむいて、すさまじい怒りを表す首切り神とされ、この文化の持つ残忍な一面が明らかになっている。またナスカの地上絵は夙(つと)に有名である。インカ以前、同じく文字を持たない独創的で謎に満ちた数々の文明を、アンデスの頂(いただき)から俯瞰(ふかん)してみたい。  
「世界古代文明の謎を探る」(85)遥かなるプレ・インカ文明概観_20240525_アストライアの会[PDF]

主 催 アストライアの会  協 力 日本ペルー協会 日本セカンドライフ協会
ゲスト 松本亮三さん 東海大学名誉教授 比較文明学会元会長 
日 時 令和6年5月25日(土)午後2時から5時
会 場 としま区民センター会議室401
道 順 池袋駅東口(パルコ側)より中池袋公園先き徒歩約5分
費 用 お茶代込み参加費二千円
備 考 画像を見ながらお話し。後半はゲストを交えたお茶会です。
連絡先 TEL049(258)3218 松原まで  

6月
11
2024
外国直接投資コスタリカ・サミット2024(FDIサミット)
6月 11 – 6月 12 終日

駐日コスタリカ共和国大使館は、来る6月11日~12日にコスタリカ・コンベンション・センターにて開催される「外国直接投資コスタリカ・サミット2024(FDIサミット)」(以下、FDIサミット)についてご案内いたします。

この第1回FDIサミットの目的は、コスタリカにおける投資機会について包括的な視点を提供するとともに、コスタリカの価値提案、税制優遇制度、投資家に利益をもたらす好条件を紹介することです。

コスタリカは、投資家の皆様が十分な情報を得た上で意思決定を行い、コスタリカが提供する機会を最大限に活用できるよう、完全かつ詳細な概要を提供することをお約束いたします。

このイベントは、コスタリカ大使館とコスタリカ政府の支援のもと、世界第1位の貿易促進機関であるコスタリカ対外貿易促進機関(PROCOMER)が主催するものです。

ご関心のある日本企業の皆様に、PROCOMERにご参加いただき、日コ両国の投資機会を共に築いていただきたいと存じます。

詳細につきましては、次のリンク(https://investincr.com/en/event/#fdi-summit )をご覧いただくか、Eメール(japon@procomer.com、marianelapiedra@comex.go.cr )にお問い合わせください。

6月
15
2024
アンデス文明研究会 定例講座(2024年 6月)
6月 15 @ 14:00 – 17:00

アンデス文明研究会 定例講座 2024年 6月

【日 時】 2024年6月15日(土)14:00~17:00 
【講 師】 荘司 一歩(山形大学専任講師)
【テ-マ】 「先史アンデスにおけるモニュメントのはじまりを問い直す ~ペルー北海岸の事例から~」
【場 所】 対面での講座再開となります。
      東京外国語大学本郷サテライト 4階会議室  
      https://loco.yahoo.co.jp/place/g-qJW7isvC0-U/map/?bm=sydd_spt_slo_p_ttl
【受講料】 以下のアンデス文明研究会 HP ご参照
https://andesken.jimdofree.com/
【参加申込メール送付先】
To: andesken55@gmail.com
Cc: kazum.mori@nifty.com


最新の季刊誌のご案内

季刊誌は会員様には無料でご提供させて頂きます。非会員様には、1,250円にてご郵送させて頂きます。(クレジットカード支払い可)詳しくはお問い合わせ下さいませ。

【季刊誌サンプル】ハイチ危機を真の名で呼ぶならば

狐崎 知己(専修大学 教授)

本記事は、『ラテンアメリカ時報』2024年春号(No.1446)に掲載されている、特集記事のサンプルとなります。全容は当協会の会員となって頂くか、ご興味のある季刊誌を別途ご購入(1,250円+送料)頂くことで、ご高覧頂けます。 会員となるメリットとして、『時報』の無料送付、協会が催すオンライン方式を含む講演会・ワークショップ・ラウンドテーブル等への優先・割引/無料参加、わが国随一のラテンアメリカ・データベースから資料の閲覧・ダウンロードが可能になります。 詳しくは、入会案内をご覧ください。
全文は下記のPDFから閲覧可能です。会員限定となります。ご注意ください。 [download id="62156"] 1987年に民主化がスタートしたと思われたが、実態は「民主主義の死に方」だった。実際に大統領まで殺されてしまった (Amy Wilentz) ハイチ危機 ブリンケン米国務長官は2024年2月22日、ブラジルで開催されたG20外相・財務相会議に参加後、記者会見において「ハイチは失敗国家(Failed State)の瀬戸際にある」と警鐘を鳴らし、ケニア警察1000人を主力とする多国籍治安支援ミッション(MSS)への協力を求めた。米国にとってハイチはウクライナ及びガザ紛争と並ぶ最重要イシューであることを強調し、多くのハイチ移民を抱えるブラジルほかラテンアメリカ(中南米)諸国に対して関与を特別に訴えた。ブラジルは中南米11か国の軍人を中心に編成された国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH: 2004–2017年)を率いた経緯がある。 ブリンケン長官のいう「失敗国家」とはハイチ国家の基本的機能のほぼ停止状態と劣悪な治安状況を示していると思われる。2021年7月、モイーズ大統領が大統領官邸の寝室でコロンビア人傭兵部隊によって惨殺された。元コロンビア軍人たちを勧誘・訓練したのは麻薬取締局(DEA)や連邦捜査局(FBI)のインフォーマントである在米ハイチ人ディアスポラらでマイアミ連邦裁判所において終身刑を宣告されたが、首謀者や動機など真相は不明のままである。 以後、モイーズ大統領の後任や首相、議員ら国家機能の中枢を担う人物が誰ひとり選挙で選ばれておらず、上下院ともに空席、司法も機能不全である。現行のアンリ首相については、就任当初から正統性を欠いているとして即時辞任を求める声が強く、政治的混乱が常態化している。 治安状況はハイチ国内外の専門家が一様に指摘するように、前例のないほど悪化している。首都ポルトープランスの6割ないし8割の地区がギャング集団に統制され、地方にもその影響力が浸透しつつあるという。首都では殺人や誘拐、性暴力が横行し、移民は2010年から10年間で倍増、国内避難民は30万人に達する。公共施設や空港・港湾への襲撃、病院や学校の閉鎖によって市民の日常生活や経済活動が著しく制約されている。 問題の所在 今年3月に入り、二つの新たな動きが出ている。 一つは、昨年10月の国連安保理の決議以降停滞していたMSSについて、ケニアとハイチの間で治安協力協定が締結され、ケニア部隊派遣の目処が立ったことである。複数のアフリカやカリブ諸国も人的協力の意向を示している。もう一つは、アンリ首相が2025年8月末までの総選挙実施を公約したことである。これはカリブ共同体(カリコム)首脳会議で4日間にわたってアンリ首相への説得が続けられた成果の由である。 グティエレス国連事務総長はこの動きを歓迎する一方、MSS予算の不足に加えて、「根本的原因」の解決には毎年1000億円規模のハイチ国連活動への支援が必要だが、実際の拠出額は3割程度であるとして、国際社会に対して増額を繰り返し訴えている。 これらの新たな展開で果たしてハイチ危機は解決へ向かうのだろうか。これまでにもハイチへの大規模な治安支援ミッションや選挙実施への支援が行われ、2010年の震災後に累計で1000億ドルもの援助が投入されているにもかかわらず、その結果がブリンケン長官のいう「失敗国家の瀬戸際」なのである。ハイチ危機とは支援の不足ではなく、支援の目的と手法の誤りの結果、もしくは欧米諸国や国際機関からなる「国際社会」によるイシュー設定と選択がもたらした合理的な帰結としての、国家の基本的機能の崩壊を意味するのではないだろうか。ハイチ危機の根源について基本的な問いを立て直すことが必要だろう。 (1)選挙と民主主義 1804年の独立後、1990年になって初めて自由かつ公正な選挙が実施された。投票率50%のもとで67%

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